「この辺でヒヨコが来るの待ちましょか」
「ああ。っていうか旨そうだな〜さっき基地に車を置きに行ったらアイツらカレー食ってたしな〜」
「そうですね。でも行軍も後少しですよ。終わったら俺らも思いっきり食べれますからもうひとふんばり頑張りましょ!」
「・・・・・・」
「??どうしたんですか?黒岩さん、急に黙って・・・」
「・・・なぁ、嶋本」
「はい、何ですか?」
「あそこに止めてあるママチャリ・・・あれ真田のじゃないか?」
「えっ!?うわっ!ホンマやっ!!っていうか何で隊ちょおの自転車が・・・っ!まさかっ!!」
ズダダダダダッ
ウィ―――ン
『いらっしゃいませ〜!』
「たっ、隊ちょおっ!!」
「ああ、嶋本」
「ああ、とちゃいますよ!何してるんですかこんな所で!!っていうかさっき基地に寄った時隊ちょおめっち旨そうにカレー食ってたやないですか!そやのに何でこんな所でまた食ってはるんですか!いや、それ以前にいつココまで来たんですか!!」
「・・・・細かい事は気にするな」
「きっ、気にしますよ!っていうかいつも神出鬼没すぎなんですよ!」
「嶋本、山かけ牛丼旨いぞ。一口どうだ」
アーーーン
「あっ、ありがとうございます。んじゃ。(パクッ)」
「どうだ、旨いだろう」
「ホンマですね。なかなかいけますわ〜って!食いもんで丸め込もうたってそうはいきませんよ!」
「今日の嶋本は怒りっぽいな」
「誰が怒らすような事してはるんですか!」
「あっ・・・嶋本、アレ」
「話を逸らそうったってそうはいきませんよ!だいだい隊ちょおは基地で待機やったはずやないですか!こんな所まで愛用のママチャリでチリンチリン♪って来て悠長に山かけ牛丼なんか食っとる場合とちゃうんですよ!早く基地に戻って下さい!」
「いや、俺よりも嶋本の方が早く基地に戻った方がいいんじゃないか?」
「何で俺が戻らなアカンのですか!?」
「・・・・ヒヨコら、もう全員この前を通過してしまったぞ」
「ええっ!!マジですか!!」
「ああ、お前は俺のほうを向いていて見えてなかったようだが、石井を先頭にダンゴ状態で通過していったぞ」
ズダダダダダダッ
ウィーーーン
「あ〜〜!ホンマや〜〜!黒岩さんもおらんくなってもてる!!っていうか黒岩さんも一言声くらいかけてくださいよ〜〜!しかも俺の自転車、黒岩さんが乗って行ってもてるし!!」
「嶋本」
「何ですか!?」
「俺の自転車使ってもいいぞ」
「えっ!(ママチャリに乗れと!?)いや、まだ十分体力残ってるんで走って追っかけますっ!!」
「嶋本・・・遠慮はするな」
「遠慮とちゃいます!!本気で結構です!!」
ズダダダダダッ
(おわり)
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