■割烹着祭■ みうのすけさん提出作品(笑) |
前回の祭りに引き続き、みうさんの作品はブログにアップされてましたが、こちらにもアップさせていただきました。 みうさんのブログはパスかかってるのでせっかくの祭で書いてくれたのに他の人見れないんじゃ悲しいじゃん。 そろそろオープンサイトを作って下さい。笑 |
割烹着 |
トントントントントン…… …ん?なんや…?あ〜なんか懐かしい音がする……。 「って、ちょお待て!」 えっと…ここは俺の部屋で。この天井にベッドから見える景色も見慣れたもので。うん。それは間違いない。 で、俺は大阪やのうて横浜に住んどって。当然一人暮らしで。 やけど、なら…なしてネギ(やと思う)を刻む音が聞こえるん?しかも、なんやええ匂いがしてくる〜。 「って、どー考えてもおかしいやろ!誰やっ!勝手に人ん家に朝っぱらから入り込んどるヤツはっ!!」 声はすれども姿は見えず…って、そないなこと言っとる場合とちゃうやろっ! 「嶋本。いつまでそのままでいる気だ?早く顔を洗ってこい」 えっと……確かに…この声は隊長や…間違いあらへん…。 …ま、確かにこのままってわけにもいかへんし。 「あの…隊長…?」 お膳……って、このローテーブルのことやろな。いつものことやけど、ホンマ隊長の言葉聞いとると昔懐かし古きよき日本って感じやわ。 「隊長〜片しましたよ」 やってやって……… たちの悪い冗談や…… 「嶋本…何を突っ立っているんだ。お前が持っていかないと俺の手があかないだろ」 そっそうや。俺、まだ寝とるんや……。って、んなわけあらへん! …我らが隊長…真田甚…の形をした偽者やっ!!! そうとしか思われへんっ!!てか、そう思いたいわ… 「嶋本。飯が冷めるぞ」 隊長……俺にそれを訊くんすか……? 「なして割烹着着てるんすかっっ!!!しかもご丁寧に三角巾までつけてっっ!!!」 海保潜水士の憧れの的。カリスマ。神兵。レスキューロボ(これは違うか?)などなど数々の異名を持つ隊長がお玉持って台所に立っとるってだけやってありえへん図やのに… 「…もうこの世の中が信じられへん……」 ・ 「隊長…なしてエプロンやのうて割烹着なんすか?」 えっと…つまりあのトントントンっちゅうやつをやってみたかったってことなん?ホンマに?それにしては、この味噌汁ん中のネギ…どう見てもぶつ切りやん…… 「ネギといえば納豆だ。だが嶋本は納豆嫌いだろう?だから味噌汁にしたんだ。味噌汁は和食だ」 ネギが納豆になって味噌汁になって。で、和食だから割烹着って…連想ゲームですか?なんてベタな…さすが隊長や… 「だが、きちんと割烹着を着てネギを切ったのに、どうやってもあの音が出ないんだ」 隊長…それおもっきり間違ってますから… もうこれ以上おかしなスイッチ増やさんといて下さい…… ・ 「ところで隊長。いつまでそれ着とるつもりっすか…?」 |